友禅師 水野可菜さん個展『曙光』来訪レポート

友禅師 水野可菜さん個展『曙光』来訪レポート

愛知県名古屋市を拠点に活動をする若手の友禅職人である水野可菜さんが2020年9月4日から8日まで個展を開催しています。Twitterの投稿で水野さんの世界観に魅了されてしまったので、ぜひ実物を拝見したく、お邪魔してまいりました。

個展開催、本当におめでとうございます!!!

制作過程に生まれる手仕事のニュアンス

水野さんはまだ若干25歳!
早速彼女の世界観を拝見していきましょう。

まずはこちら。

水野さんが、友禅のその制作過程を知ってもらいたいと考え作成した展示。
誰の目にも分かりやすく工程を知ることができ、その仕事の細やかさや大変さを知るきっかけにもなります。

友禅は職人が丁寧に仕事をする工程そのもの、つまり「時間」こそが手仕事の価値の一部であることを視覚的に感じさせる装置となっていました。

ストーリーを着物に込められる才能

京都の研究所で勉強していた頃に作成したというこちらのピンクの訪問着は、鳥の羽根が落ち来るのではなく、上に舞い上がる躍動感あふれる図案。
単なる絵ではなく、まるで物語を着物に込めたようなテイストは水野さんの持ち味なのでしょう。眺めるだけでワクワクしてしまいます。

大正ロマンテイストの中に

こちらは、今回の個展に合わせて作成されたという「曙光」。大正ロマンを感じさせるような反対色を地色に使った大胆な配色、甘さを廃したヤツデだけの模様。今回名古屋に戻られて、友禅師と自ら名乗り、仕事をされる彼女のしなやかな決意のような着物とも言えましょうか。

今回、水野さんの個展は、SNS等で水野さんの作品を知った人々で絶え間なく賑やか。インターネットの力で、格段にユーザーと作り手の距離が近くなった今、令和の時代の新しい職人のあり方の一つとなっていくのかもしれません。

個展の情報

今回の個展は、2020年9月8日(火)まで。
場所:〒466-0811 名古屋市昭和区高峯町143−15 ガルリ・ラペ
時間:10:00〜18:00 (※最終日は16:00まで)
詳細はこちら↓

水野さんSNSアカウントはこちら

その他の活動などの情報は彼女のSNSアカウントでチェックを!

↓インスタグラムはこちら

↓Twitterはこちら